【美ヶ原】美ヶ原高原に厳冬期にアクセスする方法は?
夏の美ヶ原は車でのアクセスがよく、常に観光客と登山者で込み合う。
逆に冬はどうだろうか。
一般的に厳冬の山は経験を積んだ登山者しか入ることができない。
美ヶ原も例外ではないが、唯一麓から車でアクセスできるルートが存在する。
県道178号線だ。
長和町役場から車で30分ほどで山本小屋ふるさと館へ到着する。

そこからは厳冬期の冬山の世界だ。
山本小屋やふる里館、王ヶ頭ホテルは冬期も営業しているため、このふるさと館にはたくさんの車が止まっている。
ここを起点に雪上車やバスが往復するため、山本小屋から美しの塔までの道は圧雪されており歩きやすい。
そこを一歩踏み外すと、1m以上の雪が積もっているため、スノーシューなどの専用の道具が必要になる。
ふる里館から美しの塔までは20分ほどである。
夏場は牧草が生えて一面緑の高原だが、冬の夜はやはり荒涼としている。
気温は氷点下15度を下回り、足元から冷えが襲う。
この日は満月に近く、星の数は望むべくもなかったが、満月に照らされた美しい雪原を撮影することができた。
沈みゆく月を美しの塔に入れて、ダイヤモンド美しの塔。
周囲はただっぴろいので、高度が低い月は簡単に撮影できた。
美ヶ原のもう一つのシンボルといえる電波塔が雲にのまれつつある。
この日の天候は、ガスでホワイトアウトしたかと思うと、月が顔を出したりと目まぐるしく変わった。
30分ほどでレンズが凍り付き、用をなさなくなったので早々に退散する。
次回は新月を見計らい、宝石箱のような冬の夜空を撮影してみたいと誓う。
厳冬期に美ヶ原を訪れる際の注意点
スタットレスタイヤは必須
長野県民であれば必ずと言っていいほど、冬はスタットレスタイヤに履き替える。
しかし、降雪直後(特に白馬へのスキー客)は他県ナンバーの車が事故を起こし、道を渋滞させる光景を目にする。
凍結した道路を走行する際は、必ずスタットレスタイヤに履き替える必要がある。
また、スタットレスタイヤも万能ではなく、普通にミラーバーンのようになった坂道では滑るので注意すること。
できれば、4WDが望ましい。
降雪直後は避ける
降雪直後は普通車では容易にスタックしてしまう。
降雪後何度か車が通った後の状態で登るのがベターだ。
運転に自信がなければホテルに宿泊する
美ヶ原の各ホテルは麓から送迎車を出している。
雪道の運転の経験がなく、不安な場合はホテルの送迎車を利用するとよいだろう。
ホテルもそれを推奨している。
天候に十分注意する
車で容易にアクセスできるといっても厳冬期の冬山である。
ガスに包まれたり、吹雪けば容易にホワイトアウトの状態になる。
台地上の地形のため方向感覚も失われやすい。
美しの塔までは、牧畜用の柵があるため、それを見失わずに行くこと。
また、完全にホワイトアウトした場合は、スマホの地図で現在位置と進むべき方角を確認する。
美ヶ原では電波が通っている可能性が高いため、地図を見ることができるはずである。
