【初心者】北アルプスデビューにおすすめ 日帰り可能な山3選

【初心者】北アルプスデビューにおすすめ 日帰り可能な山3選

北アルプスとは

正式名称は「飛騨山脈」という。

長野、新潟、岐阜、富山県に跨る巨大な山域である。

山好きでなくても北アルプスという名称は誰もが知っている。

また、長い年月を経て風雨によって浸食された風景は、山国 日本の中でも特異であり、それはさながらヨーロッパのアルプス地帯を思い起こさせる。

夏にはここでしか見られない高山植物が咲き乱れ、最奥部に行けば街の光からは隔絶された最高の星空を見ることができる。

日本には数多くの山があるが、登山愛好家であれば1度は登ってみたい山域だろう。

しかし、北アルプスといっても、範囲は4県の県境に跨り、最初はどこの山に登って良いか困惑する。

今回は長野県側からアクセスのよい、初心者でも山頂を踏むことが容易に可能な山を選んでみた。

これから、北アルプス登山の計画を立てる際の参考になればと思う。

乗鞍岳 一番手軽に登れる3,000m峰

標高 3,026m

上記の位置図を見ていただければ、お判りいただけると思うが乗鞍岳は巨大な山体を擁している

乗鞍岳を構成するピークは23峰。最高峰が剣が峰(3026m)である。

畳平駐車場から剣が峰山頂までは片道90分。

体力のある方であれば2時間程度でも往復可能だろう。

 

乗鞍岳は最も手軽に登頂できる3,000m峰として知られる。

バスを利用して標高2,072mの畳平駐車場まで一気に高度を稼げるからだ。

乗鞍バス(リンク)

それゆえ、高山病には注意が必要である。

 

ちなみに日本には3000m峰が21座ある。

2番目に簡単だった御嶽山は噴火のため、難易度が上がってしまった。

乗鞍岳も監視対象の活火山なので、登るときは最新情報に注意してほしい。

 

乗鞍岳の見どころ

長い歴史

乗鞍岳は信仰の山として知られる

乗鞍岳開山の歴史は古く、西暦807年まで遡る。

平安時代である。

その後、応仁の乱以降荒廃したが、信仰登山によって再び脚光を浴びる。

幾多の名だたる行者達(木食上人や円空上人)がこの山を登ってきた。

峰や池などに当時の信仰の名残を見せるような名が多くついている。

圧巻の星空

乗鞍岳畳平はマイカー規制される前は天文愛好家によって聖地とされていた

街から離れ光害の影響も少なく、自分の車で機材を持ち込めるからである。

今では、マイカー規制によってその光景はなくなってしまったが、畳平から見える星空は変わらない。

乗鞍岳銀嶺荘に泊まれば簡単にその星空を見ることができる。

乗鞍岳 銀嶺荘(リンク)

銀嶺荘は畳平のバス停から徒歩3分の距離にある。

普通の山小屋と違い、特別な道具は必要なくホテル感覚で泊まれる。

日帰りで帰れる乗鞍岳であるが、最初の北アルプス登山であれば奮発して泊まってみるのも良いかもしれない。

北アルプス最南部からの風景

乗鞍岳は北アルプスの主稜線から少し離れた位置にある。

遮るものが何もなく、槍穂高、白山、御嶽などが一望できる。

バスをおりて、片道90分でみられる景色だが、一度体験したら北アルプスに魅了されることは間違いないだろう。

 

唐松岳 リフト利用で標高1,800mへ 後立山連峰のど真ん中に位置する山

標高 2,696m

唐松岳は八方尾根を経由して山頂に至るルートが一般的である。

スキー場からはリフトを利用し、標高1,800mまで高度を稼ぐことができる。

この地点から標高差800m。6時間ほどで往復可能である。

唐松岳からは南に五竜、鹿島槍、北に白馬三山と後立山連峰を一望することができる。

唐松岳で注意が必要なのは、登り始めの1時間ほどは地面の岩が滑りやすいという点だ。

木道が整備されているので、必要以上に心配する必要はないが、雨に濡れているとよく滑る。

これは岩が蛇紋岩で構成されているためであり、北アルプス主稜線の山としては珍しい。

唐松岳の見どころ

日本の山岳風景を代表する八方池

八方池はリフトの降り口から1時間ほどで行くことができる。

山頂までの経路上に存在し、晴れれば白馬三山を一望できる好立地にある。

そして、何よりすごいのが、池に逆さ富士ならぬ逆さ白馬三山が映し出されるのである。

これが、八方池が日本の山岳風景を代表するといわれる所以であり、個人的には誰もが知っている逆さ富士の風景よりも圧倒されるように思う。

富士山の山体は多くの人が見慣れているが、白馬岳をはじめとする後立山連峰を見慣れているといえるのは白馬村、小谷村とその他市町村の一部の長野県民くらい。

そこから離れるとたちまち他の山に邪魔されて山体全てを見ることが難しくなる。それゆえに個人的にはレア度が逆さ富士より高いと思っている

日本三大キレット「不帰の険」

キレットとは「切れ戸」が語源となっている。

山と山をつなぐ尾根が切れ落ちた場所であり、初心者には近づくことさえはばかられる難所である。

唐松岳と白馬鑓ヶ岳を結ぶ稜線は「不帰キレット」と呼ばれ、後立山連峰を縦走する者にとって大きな難所となっている。

八方尾根や唐松岳山頂からは不帰キレットを望むことができ、そこから見える険しい峰々を見れば、いつかこの難所を踏破してやろうとモチベーションも高くなる。

北アルプス数回目の初心者が挑戦する場所ではないので、くれぐれも近づかないこと。

 

中央左寄りが不帰キレット

 

白馬乗鞍岳 リフトで標高1,900m 高い雷鳥遭遇率を誇る北ア北部の山

標高 2,469m

 

白馬乗鞍岳もリフトで高度を稼ぐことができる山である。

上にあげた乗鞍岳と区別するために「白馬」乗鞍岳と呼ばれる。

リフトの降り口から山頂までは5~6時間程度で往復可能である。

また、山頂から少し足を延ばせば白馬大池に達する。

白馬大池は水源をもたない池であり、水は全て雪解け水で賄われている。

水深は4mほどと、そんなに深くはないらしい。

白馬乗鞍岳白馬大池山荘までの道のりで見下ろす白馬大池は絶景である。

白馬乗鞍岳の見どころ

雲上の池 白馬大池

池というには広大な広さである。

水面には青空が映り込み、池と空の青と稜線の緑のコントラストが気持ちいい。

ハイシーズンはテントが湖面近くまで張り出し、青と緑の風景に彩を加える。

今回は日帰りというテーマだが、夜も幻想的な風景を楽しむことができる。

池に湧き出したガスと映り込む月。

 

高い雷鳥遭遇率

私が行ったときは、テントで1泊2日の日程であったが、両日ともに雷鳥に出会うことができた。

私の登山仲間でも雷鳥に白馬乗鞍岳は雷鳥に遭遇する確率が高い山として評判がいい。

白馬乗鞍岳登山1日目の雷鳥
白馬乗鞍岳登山2日目の雷鳥

 

初心者におすすめの雷鳥の見つけ方

雷鳥は保護色のため見つけにくい。

登山道付近まで出てくることも多いが、少し離れると岩と同化して全く見分けがつかない。

初心者におすすの方法は「人だかりができているとき」に近づいて観察してみることである。

人で混雑しているときに雷鳥が見つかれば必ず人だかりができる。

その先には高い確率で雷鳥がいる。

人々の会話に聞き耳を立てて「雷鳥」という言葉が入っていれば、確定だ。

【最後に】最初の北アルプス登山について

北アルプスは森林限界を超えるという性質上、一度天候が急変すると他の山域にないアクシデントに襲われる。

吹きさらしの稜線では急激に体温が低下し、夏でも指先の間隔がなくなることがある。

雷に遭遇しても逃げ場がない。

 

天候が悪い場合は中止することも一つの判断だろう。

しかし、旅行と同じように雨の山行というものは印象的で記憶に残りやすい。

雷鳥にも遭遇できる可能性が高くなる。

もし、風雨が弱く、「行けそう」だと判断した場合は他の登山者の後を追ってみるのも一つの手だと思う。

今回紹介した山は、ハイシーズンの休日であれば人通りが絶えることはない。

早出早着のセオリー通りに行動すれば、常に視界のどこかに他の登山者が捉えられるだろう。

 

この記事を読んでいただいた方の山行がよいものになることを心から祈っている。

 

 

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